これもまた延び延びになっていた『着物の整理』。
この度その捨て活第一弾に着手したお話です。
趣味が着物、又はお仕事、お稽古事で頻繁に常時着用の機会がある方は読み飛ばしてください。
「和装=成人式&結婚式のとき?かな?」ぐらいの感覚しかなかった私が茶道に首を突っ込む機会に恵まれ、お稽古に通い始めたら着物が必要となりました。
自国の文化に疎かった私は結婚を機に『着付教室』に通ったこともあり、着付け道具や名称は概要レベルでパラパラ~っと把握はしていました。

着物の着方には『単衣(ひとえ)』や『あわせ』などの季節ごとの素材と帯の組み合わせの他、いろいろと細かい規則があります。
『大丈夫~適当でいいのよ適当で。」と着物の達人はおっしゃいますが、全く持って適当なんかではなく、それは綿密に計算されたコーディネイト。
無知で着こなせるようなものではなく、知れば知るほど奥が、また闇が深いものでした。
そんな中、『きもの文化検定』なるものができ、頭の中を整理したかった私は早速テキストを買い込み受験することにしました。

検定もビジネスですが
和服の世界もビジネス。
まんまと着物熱が加速して着物コレクションの道を歩むことになります。
これはこれで楽しく、有意義な時間だったのですが、妊娠を機に茶道のお稽古をやめることとなり、着物道具一式は、それから10年近く桐たんすにその他に入れっぱなしのままになっていました。
今回、着物捨て活にスイッチが入った理由。
それは、昨年の「即位の礼」で雅子さまの十二単を拝見して、我が着物らの価値の薄さを痛感したからです。
未使用の帯も

カビが生えていた帯もありました。
状態のよいものを、今回買取をお願いしたところ、その金額のケタに目が点になりました。普通の家庭の主婦が手を出せる着物の買取価格は、たたき売りもいいところ。
着物のリセールバリューの低さは涙が出ます。
一体、一体誰が?どこの誰が儲けているの?!!と叫びたくなるような数字。
それでも買い取り業者さんが中古着物としてまた売りに出すと、どうしてこんな値段つけられるの??とその『強気度』に再び驚きます。

着物整理をしたら大量のたとう紙が不用になりました。着物を包むたとう紙は虫や湿気を呼ぶ原因となります。本や段ボールなど紙類に寄生する『チャタテムシ』はダニ類のエサになります。
そうなんです。布の長期放置は確実に不衛生なのです。
夏季シーズンが亜熱帯化した日本で、保管時の調湿や、シミ取り洗い張りなど、定期的な維持管理は精神的、経済的なゆとりがないと難しいと思います。
カビやダニ、必ずいます。
今回の整理で、着物と帯を半分以上減らすことに成功、桐たんすの引き出しに防虫剤を入れて直接着物をしまうことにし、たとう紙は全部捨てました。
今の自分の生活に着物を着る機会がない、ということは少し寂しい感じもします。それでもまたいつか着用できることを願って、その時にすぐ着られるように管理可能な枚数でもうしばらく手元に残しておきたいと思います。
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